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翻訳本初の受賞 宮日出版文化賞


2012/02/22

県内在住者が手掛けた出版物に贈る宮日出版文化賞(宮崎日日新聞社主催)の本年度受賞作は、選考史上初となる翻訳本と、県内短歌界の実力者による歌集の2作品が選ばれた。ジャンルは異なるものの、多くの審査員から「ぜひ県民に読んでほしい」と評価を集めた力作。受賞を機に、あらためて県民の目に触れる機会が増えそうだ。

 宮崎市の宮日会館で21日にあった選考会は、宮崎大教育文化学部教授の菅邦男氏ら選考委員5人が出席。候補となった11作品は、歴史研究、闘病記、文芸作品などジャンルが多岐にわたり、審査が難航する中、内容の充実度や独自性、テーマの現代性などを慎重に吟味し、受賞作を絞り込んでいった。

 他の選考委員は、末永和孝(地域史研究家)、橋本緑(宮崎子どもの本に親しむ会運営委員)、高島俊一(県立図書館長)の3氏と、大重好弘・宮崎日日新聞社取締役編集局長。受賞作の概要、選考理由は次の通り。

 【砂 文明と自然】権威ある賞として知られる米国自然史博物館のジョン・バロウズ賞を受賞した書籍を、県内で砂浜保全活動に取り組んでいる林裕美子さんが翻訳した。普段、何げなく見ている砂の意外な側面を知ることができる。分厚い書籍を訳し切った努力と力量が素晴らしい。

 【歌集 東籬(とうり)】志垣澄幸さんが2008~11年に作った425首を収録した第11歌集。教員生活を退くなど人生の節目を迎える中、自らの来し方や戦後日本の変遷を振り返って詠んでいる。人生の最期を意識する年代の心境が巧みに表現され、短歌愛好家でなくとも共感できる短歌が多い。

(宮崎日日新聞)

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